フランスで「激やせモデル」禁止法がスタート　やせてることは美しくない時代来るか
三井美奈の国際情報ファイル

　フランスで５月５日、ファッション業界に「激やせモデル」の起用を禁じる政令が施行された。
「やせていることは美しい」という既成概念に歯止めをかけ、拒食症の広がりを防ぐ狙いがある。

　政令は、昨年の健康法改正に伴って制定された。モデルは医師の診断書を提示し、肥満度を示す体格指数（ＢＭＩ）が低すぎず健康だという証明が義務づけられる。診断書は２年間有効。モデル事務所が違反モデルを採用した場合、最高６年の禁錮、および７万５０００ユーロ（約８５０万円）の罰金刑が科せられる。

　また、同時に交付された政令で、今年１０月以降、モデルの体を細く見せるなど修正加工を施した商業用写真には「補正写真」という表示が義務付けられた。２つの政令は、フランスだけでなく欧州連合（ＥＵ）域内で適用される。

　仏誌レキスプレス（電子版）は、「政令は長く待望されていた」と評価した。イタリアやイスラエル、ベルギーなどではすでに、
やせすぎモデル起用を禁ずる措置がとられていることを紹介し、ファッションの都フランスで規制が遅れていたと指摘した。

　政府が規制に踏み切ったのは、モデル体形をめざす女性の「やせ願望」が広がり、摂食障害が深刻化しているためだ。
同誌によると、フランスでは若い女性約６０万人が何らかの摂食障害を抱えており、このうち拒食症患者は約４万人。
１５～２４歳の死因では、交通事故に次いで２位となっている。

続き　産経ニュース
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